STAFF BLOG
2016.04.20耐地震力 ①
こんにちは
デザインスタジオ那由多の石川です。
熊本地震において、
被害にあわれた皆様に心からお見舞い申し上げると共に、
犠牲になられた皆様とご遺族の皆様に、深くお悔やみを申し上げます。
熊本地震について情報が錯綜する中、東海地方においても心配する声が多くあります。
大地震に備えて私共が何をすることが最良なのかを考えました。
皆様が当たり前に住まれている住宅が、急に住めないものへ変わることへの恐怖は計り知れません。
私共が出来ることは、壊れない住宅を造ることです。
ここで、住宅においての「耐地震力」について少しでも知って頂ければと思います。
住宅を建てることを検討された方には、「耐震等級」という言葉は聞き馴染みがあるかと思います。
耐震等級とは、住宅性能表示の一つで、建築基準法に基づいたレベルの建物強さを表す等級です。
ちなみに、建築基準法レベルの建物強さとは、「数百年に1度程度発生する地震力に対して倒壊・崩壊しない程度」という強度です。
最高等級の3であれば、建築基準法レベルの建物強さの1.5倍以上の強さがあるというものです。
建物の構造は難しいので、判断材料として「耐震等級3」あるから間違いないと思う方が多いでしょう。
ただし、ここには落とし穴があるのです。
一般的な2階建て以下の木造住宅においては、住宅性能表示の耐震等級を判定するには「壁量計算」で算出する場合が主流です。
壁量計算とは、言葉のとおり耐力壁(下図参照)が規定量以上確保されているかというものです。
壁量計算は通称「略算法」と言います。
簡易的な「略算法」での計算では正確に数値を割り出す事は困難であり、
壁量は確保できていてもバランスが悪い場合があるという問題点があります。
つまり、安全性の根拠がないのです。
等級は保証ではありませんので、倒壊・崩壊することもあります。
少し長くなってしまいましたね。
もちろん安全性の根拠がある計算方法はあり、信用できる建物を造ることはできます。
その続きと計算方法の違いについては次回にご紹介いたしますので、
是非またご覧ください。